羽島市議会議員 野口よしひろ 公式ホームページ

平成29年3月議会 一般質問 議事録

○3番(野口佳宏君) 皆様、こんにちは。自民清和会、野口佳宏でございます。

議長より発言のお許しを賜りましたので、通告に従い質問をいたします。

1標題目、母子健康手帳アプリについてお伺いします。

昨年の母子健康手帳アプリ導入提案に早急にご対応いただき、サービス開始となりました。担当課の皆様に深く感謝を申し上げるとともに、市内の保育園や幼稚園、医療機関、団体等でのご協力を賜り、一層の利用者拡大の働きかけを推進していただきたいと思います。

今後は、情報提供として、医療機関との連携、災害時でのきめ細かな情報提供を求めてまいります。医療機関との連携強化策として、羽島市民病院など医療分野における情報提供の協力や産前・産後ケアに係る情報発信を実施願い、災害時の対応につきましては危機管理課を通じ担当課との連携、取り組みとして、このアプリを活用し、災害時に子育て世代、子供たちへの情報提供を可能にしていただきたいと思います。災害時でも、有効な情報提供を実施する体制を構築すべきです。 そこで、母子健康手帳アプリの登録者数、情報提供の詳細をお示しいただき、利用促進策、医療機関との連携、災害時の対応についてのお考えをお伺いいたします。

2標題目、農政についてお伺いします。

農業人口、農業従事者の高齢化、担い手不足など、現代農業には多くの課題が山積しており、早期の農政改革が必要になってまいります。本市においても、地域により営農方法が異なる中で、農地の集約化を進めなければなりません。

農地の集約化について、これまでの取り組み、今後の方針をお示しいただくとともに、食の地産地消推進条例が制定され1年になります。本市の農産品が多くの市内外の行事で紹介され、地産地消推進が加速しているのを実感しております。そこで、地産地消推進計画の進捗状況をあわせてお聞きいたします。

次に、標題3項目め、地域コミュニティの活性化についてお伺いをいたします。

自治会組織は、日本独自のものであります。このまま減少の一途をたどれば、地域の営みが崩壊してしまいます。この問題に当たり、今後の取り組みとして、自治会未加入者に対する働きかけだけではなく、加入を呼びかける自治会役員の皆様の支援が必要であります。そこで、本市が自治会の皆様と連携して実施すべき加入促進策を提案いたします。

1点目は、自治会加入促進マニュアルの作成であります。このマニュアルは、活発な自治会活動の推進、加入促進を支援するため、自治会活動の参考となる手順や既存の自治会運営の工夫や、加入を呼びかける基本的な方法や実践例を自治会の皆様とつくり上げるものであります。

2点目、住宅関連事業者との連携強化であります。住居建設中の開発事業者・不動産業者、アパート・マンションの管理人やオーナー、管理組合等々に住民になる方への説明など、加入協力を依頼していただきたいと思います。

最後は、自治会等応援条例または自治会加入促進条例の制定です。この条例は、地域コミュニティ形成の推進に係る基本理念を掲げ、地域住民、自治会及び住宅関連事業者等の役割並びに議会及び市の責務を明らかにし、地域コミュニティの中心的な担い手である自治会を応援することで、地域住民相互の連帯感の一層の醸成と、誰もが安心して暮らせる地域コミュニティの実現を図るものであります。

今回は、加入促進マニュアルの作成と住宅関連事業者との連携の進捗状況を見きわめた上で、羽島市議会も自治会を応援する、この意思で議会から議員提案といった形で自治会等応援、加入促進条例を制定し、自治会加入の促進が図られるのではないかと考えております。そこで、3点についてお考えをお示しください。

最後の標題となります。まちづくりと住宅環境について、市街化調整区域の地区計画ガイドライン策定と優良田園住宅制度の見識と導入のお考えをお尋ねいたします。

平成23年12月に策定された羽島市都市計画マスタープランの区域区分別人口フレームによれば、平成27年の市街化調整区域人口は2万5,300人、平成42年には2万2,800人、2,500人の減少となっております。このため、今後本市の市街化調整区域の土地利用施策などをどのように構築していくか、明確にする必要があります。

岐阜県では、平成24年に市町村の都市計画決定に係る知事協議に関するガイドラインを策定いたしました。本市においても、都市計画マスタープランを補完するため、市街化調整区域の適正な運用を図るとともに、土地利用の基本的な考え方、地区計画の基本的な考え方を定め、羽島市の特性を考慮し、将来にわたる市街化調整区域のあり方を示したガイドラインを策定いただきたいと思います。

また、人口減少対策については、今後、優良田園住宅の建設促進制度の活用を求めてまいります。

国は、平成10年に農山村地域、都市の近郊等における優良な住宅の建設を促進するための措置を講ずることにより、健康的でゆとりある国民生活の確保を図るため、優良田園住宅の建設の促進に関する法律が成立されました。

導入のメリットは、市街化調整区域における住宅の建設等の許可について配慮される点、農振農用地区域からの除外、農地転用の許可等について配慮される点であります。本制度を誘導する場合、岐阜県との協議、基本方針の策定が必要ですが、本市の自然環境に調和した住宅整備が可能となるものと存じます。

市街化調整区域は、市街化を抑制する地域であることは承知をしております。少なくとも、集落地域の活力維持向上の一助としてお考えいただき、本制度を1つの方策としてご検討賜りたいと思います。

人口減少が進む中、本市の市街化調整区域とまちづくりをどのように考えていかなければならないのか、今後の取り組みは全庁的な協議はもちろんのこと、本市の市街化調整区域のあり方、自然環境に調和した住宅、地域コミュニティを向上させ、そして長期展望に立ち、次世代にも安心して地域自治を担うことができる環境を構築しなければなりません。

そこで、市街化調整区域地区計画ガイドラインの策定、優良田園住宅の見識、導入についてお尋ねをいたします。

以上で1回目の質問を終わります。ご答弁よろしくお願いいたします。

○議長(山田紘治君) 健幸福祉部長 石黒恒雄君。

○健幸福祉部長(石黒恒雄君) 標題1項目め、母子健康手帳アプリについてお答えをいたします。

羽島市では、この1月23日から母子健康手帳アプリを利用した妊娠・出産・子育て情報の配信を始めました。このアプリをダウンロードし、市からの情報を得ることができるように登録された方は、3月9日現在で216人でございます。

このアプリでは、出産予定日やお子さんの生年月日を登録していただくと、その時期に合わせて出生届、児童手当、乳幼児健康診査、予防接種、ファミリーサポート事業などの情報が健幸推進課、市民課、保険年金課、子ども支援課から配信されます。

今後、市民病院とも連携を図り、インフルエンザを初めとする感染症の流行や食中毒の予防などの情報も発信をしていく予定です。

啓発につきましては、今月の広報はしま3月号でも大きく掲載されておりますが、広報紙やホームページに掲載するとともに、母子健康手帳の交付、乳幼児健康診査あるいは乳幼児相談など、お母さんと接するときに直接啓発をさせていただいております。また、市内の保育園、幼稚園、図書館など、子育ての関係施設へのチラシ配布をして利用促進を図っております。

災害発災時の対応状況あるいは緊急情報につきましても、危機管理課と協議をして、連携を図りながら発信をしていきます。よろしくお願いいたします。

○議長(山田紘治君) 産業振興部次長 永田久男君。

○産業振興部次長(永田久男君) 私からは、標題2項目めの農政についての1点目、農地の集約化と地産地消推進計画の進捗状況についてお答えいたします。

農業者人口の減少・高齢化に伴い、日本の農業の持続的な発展のためには、担い手農家への農地の集積・集約化が全国的な課題となっております。本市のこれまでの取り組みは、自作農が困難となった土地所有者からの相談があれば担い手農家への貸し付けを誘導したり、担い手農家から農地利用の効率化の相談があれば借受農地の交換を促すなどを推進してまいりました。その結果、平成29年2月末現在における担い手農家への農地利用集積化率は30.1%と増加しておりますが、今後の集積はかなり厳しく、伸び悩むものと考えております。

一方で、担い手農家への集約は、まだまだ進んでいないのが現状でございます。今後も、農地所有者の貸し付け希望や担い手農家の意向を把握し、担い手農家がより効率的に農業経営が図られるよう、関係機関とも協力し農地の集約化に取り組んでまいります。

続きまして、地産地消の推進状況についてお答えします。

羽島市食の地産地消推進計画につきましては、羽島市地産地消推進検討委員会においてその原案が審議され、平成29年1月16日から2月15日までのパブリックコメントの結果を受け、本年度中に策定する見込みでございます。

また、本年度における地産地消の取り組みは、六幸市での羽島産アスパラガスの試食と直売・消費者アンケートの実施、6次産業化サポート研修会での講演会の開催と先進事例の視察、6次産業化に興味ある農家への相談等を随時実施してまいりました。

また、昨年12月には、市内養鶏農家による自家製卵を使用した加工食品の製造・販売計画が、農林水産省の6次産業化・地産地消法に基づく総合化事業計画の認定を受けることができました。

平成29年度につきましては、本定例会にも新規事業として予算化をお願いしておりますが、ブランド力のある農産物の新規栽培や面積の拡大など、意欲ある農業者が取り組む収益性の高い農業の実現と、産地づくりを応援する羽島市豊かな産地づくり支援事業、6次産業化に積極的に取り組む農業者を応援する農業6次産業化促進支援事業を新たに創設し、その事業に係る経費の一部を助成することにより支援してまいりたいと考えております。

また、今後振興すべき作物を発掘するため、大学等の専門研究機関にコンサルティングをお願いし、本市の土壌や気象状況などの自然条件と周辺市場における農作物価格の動向などから、採算性のとれる作物の選定に取り組むことも検討中でございます。

これからも意欲ある生産者を支援するため、関係機関及び関係団体が協力し、地域の活性化につながる地産地消への取り組みを推進いたします。

以上でございます。

○議長(山田紘治君) 企画部長 古川裕之君。

○企画部長(古川裕之君) 標題3項目めの地域コミュニティの活性化についてお答えいたします。

自治会への加入につきましては、あくまでも任意ではありますが、地域コミュニティの活性化を図る面からも全員加入が望ましいものと考えております。市といたしましても、自治委員会総会の講演の折に、自治会加入への必要性と地域コミュニティの充実についても強く呼びかけをしているところでございます。

また、本市におきましては、他自治体が手がけることの少ない自治会運営マニュアルを自治委員さんにお渡しし、地域住民の皆さんの加入促進に役立てていただいているところでございます。

なお、議員ご提案の自治会加入促進マニュアルにつきましては、今後、他の自治体の例も参考にし、検討してまいりたいと考えております。

次に、住宅関連事業者との連携につきましては、市内に新たにお住まいになられる際に、自治会の存在の周知と加入の啓発を図ることも効果的と思われますことから、都市計画課窓口において分譲住宅目的での開発許可申請がなされた場合には、その分譲事業者からお住まいになられる方に自治会加入促進啓発チラシをお渡ししていただくよう依頼し、加入促進に努めてまいります。

続きまして、自治会加入促進条例の制定の動向についてお答えいたします。

東日本大震災によって地域コミュニティの形成及び維持の重要性が再認識されたこともあり、一部の先進自治体において加入促進条例が制定されております。そのような中、川崎市、出雲市においては、議員からのご提案により加入促進条例を制定しておられます。

今後につきましては、加入促進条例の制定に向け、前向きに調査・研究を重ねてまいりたいと考えております。

以上でございます。

○議長(山田紘治君) 建設部長 鷲野俊樹君。

○建設部長(鷲野俊樹君) 私からは、標題4項目め、まちづくりと住宅環境についての1点目、市街化調整区域の地区計画ガイドライン策定の考えと優良田園住宅制度の見識と導入の考えについてお答えいたします。

岐阜県が策定した市町村の都市計画決定に係る知事協議に関するガイドラインの第2章に、市街化調整区域内地区計画策定に関する指針がございます。この指針の趣旨として、市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域であり、その区域における地区計画の策定には慎重に取り組むべきであり、周辺地域への影響や基盤整備の状況など検討事項も多いとされております。

また、基本的事項においては、市街化調整区域の性格は市街化を抑制すべき区域であり、地区計画の策定によってその性質が変わることはないとされております。

さらに、地区計画の策定手法には、一定の開発を許容する地区計画の場合は、当該開発が市街化区域内の未利用地等においては行うことができないことについて検証されていること、策定区域は土地利用の検討の結果、農地等の保全が必ずしも必要でないと判断された区域とすることなど規定や基準等があり、市街化調整区域の性質上、非常に限定的となっております。

地区計画の都市計画決定権者は市ですが、決定に当たっては、県の指針に基づき知事の協議が必要となるため、たとえ市のガイドラインを策定するとしても、県の指針を逸脱することのない補足的な内容とならざるを得ません。よって、個別具体に可能性のある計画がない現状も鑑みますと、羽島市独自のガイドラインの策定は今のところ考えておりません。

続きまして、優良田園住宅制度の見識についてお答えいたします。

まず、優良田園住宅制度についてでございますが、この制度の根拠法は優良田園住宅の建設の促進に関する法律でございます。優良田園住宅とは、農山村地域や都市の近郊など良好な自然的環境を形成している地域に所在する敷地面積が300平方メートル以上、建ぺい率30%以下、容積率50%以下、3階建て以下の一戸建ての住宅と定義されております。

制度概要としましては、市が優良田園住宅の建設の促進に関する基本方針を定め、この方針に即した計画を認定することにより優良田園住宅の建設がなされることになります。基本方針を定める際には県との協議が法で定められているほか、農協等の地域の関係団体やその他関係機関との協議、意見聴取が多方面にわたり必要となります。また、当基本方針は、市の総合計画、都市計画マスタープラン、農業振興地域整備計画等との整合も必要となります。

次に、優良田園住宅制度の導入についてでございます。

羽島市は、全域が都市計画区域で、市街化区域と市街化調整区域に区域区分されておりますが、市街化区域につきましては土地区画整理事業等の市街地整備を進めてきた区域を含め、いまだに多くの未利用地が存在しております。このような現状のもと、市としましては基本的に市街化区域は宅地化を含む計画的な都市的土地利用を図る区域で、市街化調整区域においては、優良な農地を保全しつつ市街化を抑制すべき区域と考えております。

よって、現在のところは市街化調整区域における優良田園住宅制度の導入は考えておりません。

以上でございます。

○議長(山田紘治君) 3番 野口佳宏君。

○3番(野口佳宏君) ご答弁ありがとうございました。

母子健康手帳アプリ、ありがとうございます。216名ということで、本当に短期間で登録者数も正直多いなと感じておるところでございます。今後も、医療機関との連携を図りながら災害時にも情報発信できる環境を構築していただきたいと思っております。期待をしております。

農地の集約、地産地消推進計画のご答弁ありがとうございました。農地の集積はかなり厳しく、伸び悩むとのことでした。しかしながら、6次産業化、地産地消がより活発化されれば、少しずつかもしれませんが、農地の集約・集積は進むものと考えておりますので、引き続きご尽力をいただきたいと、このように思います。

続きまして、昭和48年に市の花に指定されました美濃菊についてお伺いをいたします。

本定例会に提出をされました新年度予算(案)、花の里推進事業が拡充をされております。美濃菊のPR、普及が推進されると思いますが、2点お伺いをいたします。

まず、美濃菊の栽培のきっかけづくりと栽培方法の情報発信についてであります。本市のホームページ、フェイスブックなどのSNSを活用し、苗の入手方法や栽培方法、そして栽培記録を記載していただきたいと、このように思っております。

2点目ですが、美濃菊展の開催場所の変更をお願いしたいと、このように思っております。現在、美濃菊展は市民会館で開催をしており、表彰式などはロビーで行われている状況でありますので、できたら文化センターでの開催をお願いしたいと、このように思っておりますが、お考えをお聞かせください。

○議長(山田紘治君) 産業振興部次長 永田久男君。

○産業振興部次長(永田久男君) お答えいたします。

羽島市の花、美濃菊につきましては、これまで愛好家の皆様の手により長年にわたって栽培と育成に取り組んでいただいておりますが、美濃菊発祥の地と言われながら、栽培者の裾野が広がらず、知名度においてもそのブランド力を十分に生かし切れてはまいりませんでした。

近年では、多くの老人クラブ等でも栽培に取り組んでいただき、それなりの活況を呈している状況ではございますが、全国ブランド美濃菊発祥の地としてはまだまだ物足りない現状であると感じております。

広報はしま4月号では、先着50名で苗の無料配布実施のお知らせをする予定ではございますが、ホームページ等でも情報を発信し、美濃菊に興味ある、より多くの市民の皆様に周知を図りたいと考えております。

また、栽培講習会の開催や育成マニュアルの作成、栽培記録など、その内容等につきましても、今後多くの皆様の目に触れるよう、SNS等を活用し情報の発信に努めていきたいと考えております。

さらに美濃菊の愛好者をふやしていくため、愛好者の皆様からのさまざまな意見をお聞きする機会を設け、学校や福祉施設等などにも働きかけながら、例えば美濃菊を育てているおじいさんとそのお孫さんが一緒に育てることができるような環境をつくっていくことも大切であると考えています。

毎年秋に開催しております美濃菊展につきましては、従来、羽島市民会館を会場としておりましたが、平成29年度においては不二羽島文化センターにて開催できるよう計画をしております。

また、JR新幹線岐阜羽島駅等、公共施設への展示につきましては、より多くの美濃菊の展示を行い、より多くの皆様の目に触れる機会を設けるなど、これからも羽島市の花、美濃菊の普及と啓発活動に取り組み、結果、美濃菊を育てる方の拡大につながることができればと考えております。

以上でございます。

○議長(山田紘治君) 3番 野口佳宏君。

○3番(野口佳宏君) ご答弁ありがとうございました。

ことしの美濃菊展、楽しみにしております。美濃菊の文化価値を再認識しつつ、紙媒体、SNSを活用して美濃菊の名が全国に周知されるようご尽力をいただきたいと思います。

ここで、ちょっと松井市長にお尋ねをしたいんですが、花にまつわる地域の活性化、何か構想というか、お考えがあればお示しをいただきたいと思います。

○議長(山田紘治君) 市長 松井 聡君。

○市長(松井 聡君) 実は、天皇ご退位のご意見を上申されました京都産業大学及び麗澤大学等で名誉教授並びに教授をしておみえになります所先生という岐阜県出身の高名な学者の方がおみえになります。実は私、面識がなかったんですが、大学の同窓生を通じまして突然市長室にお見えになったことがございました。

その所先生から、美濃菊というのがいかに東京・関東圏でも全国でも最優先の菊の銘柄であり、広くたくさんの方々に愛好されているんだよと、そんなお話を聞き、1時間ほどご懇談をしたことがございました。まさに、目からうろこの感がしたところでございます。

そのような観点から、これまでの羽島の花にまつわる地域活性化につきまして若干調べをさせていただきました。過去の総合計画の中で花の里構想というものを市の南部で展開をするというビジョンがございましたが、残念ですが、近年の大賀ハスの衰退状況、さらには隣接をいたしております、私が企画担当のときに東京の葛飾区堀切菖蒲園、これは岩田市長さんのときでございますが、全国でも名立たる花見文化の地でございましたが、その堀切菖蒲園からエドショウブというすばらしい品種をいただいて、大賀ハス展示場の隣に栽培をいたしましたが、これも30年近く全くうまくいっていないと、そんな状況があることを思い返したところでございます。

そのような中で、今般の所先生からのご助言も加えまして、今、羽島市に残っている、開花時期が非常におくれておりますので、祭りは今途絶えさせておりますが大賀ハス、あるいは申し上げた近隣のイセショウブとは全く品種の異なるエドショウブが羽島市にあること、さらにご案内の県の天然記念物になっております竹鼻別院のフジ、これに羽島発祥の美濃菊を合わせたような花のまち羽島創生プロジェクトというものがうまくいかないのかなと、そのようなことを1週間ほど前から実は個人的には考えておるところでございます。

その具体的な内容につきましては、これまで行政が全てやってまいりましたことを、市民協働の観点から、行政がやることと市民の方々に主体的におやりを願いたいことに分けたところでございます。基本的に行政がやってまいりたいのは、花のまち基本計画策定、公園緑地の美化・設計整備、さらにはそれらの花、緑にまつわる広報・啓発活動の推進、これが行政に本来与えられておる使命であるかと考えております。

以前、行政がやっておりました事柄で、ぜひとも市民協働の観点から市民の方々にお願いしてまいりたい事柄といたしましては、例えば花づくりに興味を示すような市民の方を募ってのガーデニング講習の開催、あるいはそれにまつわる花づくりのボランティアの方々の人材育成、さらには街角の空閑地等を利用いたしました地域住民の方々を中心とした街角花壇整備、そして全市的な花づくり運動、さらには栽培用品等の提供業務、そして、先ほど産業振興部の次長が申し上げました美濃菊の関係はおじいちゃん、おばあちゃんとお孫さんがいかがですかという提案をいたしておりますが、親子体験花づくり農場の開設・運営等々、非常に夢の広がる運動が展開をされるポテンシャルがあると考えておるところでございます。

そのような関係を形づくりますと、さまざまなる市民協働の今進めております事柄は、各地域11のコミュニティセンター単独による運動でございますが、この花というキーワードから連なりますと、全市に興味のある方が全市から来ていただけるような市民運動の発生につながるものではないかと考えております。

新たな市民協働の観点からも、今後29年度、そのような事柄が可能かどうかの検討につきまして、庁内ワーキングで勉強させていただきたいと存じますので、よろしくご理解を賜りたいと存じます。

以上でございます。

○議長(山田紘治君) 3番 野口佳宏君。

○3番(野口佳宏君) ご答弁ありがとうございました。

諸説ございますが、美濃菊発祥の地は正木町森区であるということで、本当に地元として応援をさせていただきたい、このように思っております。

自治会加入促進についてでございますが、議員提案で条例を作成したい、このような考えでありますが、自治会加入は強制ではできませんので、そのことを注意しながら担当課の方にご指導をいただきたいと、このように思っております。

続きまして、健幸ポイントを活用した老人クラブの会員増加策についてお伺いをいたします。

老人クラブの会員の皆様は、健康づくりや地域の環境美化、児童の下校等の見守り等々、社会参加を積極的に行っております。しかしながら、老人クラブの会員数がここ数年減少しております。そのため、昨年6月よりスタートいたしました健幸ポイント事業を生かして会員増加策を図っていただきたいと思いますが、お考えをお尋ねいたします。

○議長(山田紘治君) 健幸福祉部長 石黒恒雄君。

○健幸福祉部長(石黒恒雄君) 老人クラブ会員数の増加に向けましては、全国的に取り組まれているところでございます。全国老人クラブ連合会が100万人会員増強運動と掲げ、平成26年度から5カ年計画で会員数を全国で100万人ふやして、平成30年度には750万人を目標として運動を展開しております。

羽島市老人クラブ連合会におきましても、この運動に取り組み、会員増加策といたしまして、市内の店舗等を協賛いたしまして老人クラブの会員証を提示することで割引等の特典が受けられるようにするなど、加入促進に努められているところでございます。

市が実施しております健幸ポイント対象事業に同クラブ主催の軽スポーツ大会や室内競技大会等を加え、現在、会員の加入促進や参加率向上を図っております。さらに、平成29年度からは、新たに町単位の老人クラブ連合会や単位老人クラブが主催する健康づくり事業につきましてもポイント対象事業に加える予定でありますことから、先般、羽島市老人クラブ連合会理事会で各町の皆様に事業のPRや手続等についてご説明をさせていただいたところでございます。

今後とも健幸ポイント事業のPR等に努め、市老人クラブ連合会と連携して会員数の増加を支援していきたいと考えております。

以上です。

○議長(山田紘治君) 3番 野口佳宏君。

○3番(野口佳宏君) ご答弁ありがとうございました。

老人クラブ役員の方を初め、会員の皆様が一生懸命会員増加のために各ご地元で働きかけをされております。健幸ポイントの活用を一助として、老人クラブの活動が活発化することを願っております。

今後の地域コミュニティのあり方について、松井市長にお伺いします。

本年度も年度末となりました。長年、地元自治会のためにご尽力された皆様に対しまして感謝の念にたえません。本年度をもって自治会の任を退かれる方、心残りな点といえば、今後の地域コミュニティのあり方や自治会の運営と加入減少の問題であろうと思います。

先月行われた審議会・協議会等々の会議で松井市長は、2025年問題、そして2040年問題に言及をされました。この2025年問題は、自治会運営にも影響を及ぼします。地域で自治会の力で何ができ、どう問題に対処するか考えることが肝要であります。そのためには、現在の自治会加入率の減少を食いとめ増加させること、すなわち自治会の加入促進が重要になってまいりました。

そこで、松井市長に今後の地域コミュニティのあり方、今回質問しました自治会加入促進の具体的な方策についてご所見をお聞かせください。

○議長(山田紘治君) 市長 松井 聡君。

○市長(松井 聡君) まず、2025年問題でございますが、最近私があらゆる場所でこの関係を申し上げておるところでございます。1つは、課題といたしましては、お年寄りがお年寄りを介護したり、あるいは看護したり、そのようなピーク到達が2025年前後であるということ。2つ目が、少子化という問題が叫ばれておりますが、このピークもいよいよ2025年に到達をすること。3つ目が、今申し上げた2つの課題を含めまして、地域の担い手がいなくなる。わしゃ嫌やぞと、探したら見当たらんぞと、そんな状況になるというのが3つの大きな課題として取り上げられておるところでございます。

そんな関係から、庁内では、2025年ワーキングに向けまして既に対策のチームの結成を指示をいたしておるところでございます。

3点目の地域の担い手、まさしく自治委員会、自治委員会会長さん等々の関係でございますが、持続的な地域コミュニティの形成にとって不可欠な存在であることは言をまたないところでございます。より多くの皆様方が自治会に加入をしていただき、そして本来の趣旨である住民自治という観点から、自分たちがこの地域に何をやるんだ、どんなルールで地域を運営していくんだ、そういう共通認識を持っていただきますことが、加入という参加、そしてともに地域活動をやっていただく中で生まれる共生の精神、そして、自分たちがこの地域の住民であるという帰属意識、これを持つことが地域活力・地域力の向上に直結をすることは疑いのない事実であると考えておるところでございます。

行政情報が行き渡らない、先ほども藤川議員からもお話がございましたが、実は私就任後、自治委員会総会で羽島市ほど自治会の大切さ、そして自治会長さんのお役割、これを総会後の研修会でやっておる市は県内では私はないと思っておる。まず、自治会運営マニュアルを羽島市オリジナルとして作成をし、自治会長さんに毎年お渡しをしておること。さらに、継続的に地域コミュニティの専門家でございます大学の先生等を講師でお呼びをし、講演プラス、実はワークショップもやっていただいておる。そういう関係で、徐々に幹部の方々には広まっておると思いますが、なかなか新たに羽島市にお越しになった方、若い世代の方々にご理解が得られないのは、当羽島市のみの問題ではなく、全国全ての自治体共有の課題であると考えておるところでございます。

そんな中、議員ご提案の自治会加入の促進条例につきましては、一部慎重な対応が必要かもしれませんが、自治委員会理事会等のご賛同・ご理解も賜りながら、積極的なる策定に向けましてご尽力をいただきますことをぜひともお願い申し上げ、私の所見とさせていただきます。

以上でございます。

○議長(山田紘治君) 3番 野口佳宏君。

○3番(野口佳宏君) ご答弁ありがとうございました。

条例、ちょっと勉強が必要ですが、頑張らさせていただきたいと、このように思っております。

優良田園住宅ガイドラインの策定についてのご答弁ですけれども、ご無理なのはわかっているんですが、やっぱり市街化調整区域、何とかしたい、この気持ちでありましたので、今回質問をさせていただきました。また、個別具体的な提案をさせていただきたいと思いますので、その折にはご指導を賜りたいと、このように思っております。

続きまして、空き家について質問をいたします。

新年度より、岐阜県は危険空き家の撤去に取り組む市町村に対しまして費用の一部を財政支援するということでございます。本市も、空き家予備軍等々、まだまだ手を加えないといけない部分があるかと思いますが、そういった対応をするためにはやはり情報が必要であります。

そこで、羽島市空き家総合相談窓口の設置について、そして、今年度から計画が進んでおります、国が管理する空き家バンクの対応策、そして岐阜県の財政支援の対応についてお伺いをいたします。

○議長(山田紘治君) 市民部長 橋本隆司君。

○市民部長(橋本隆司君) まず初めに、羽島市空き家等総合相談窓口の設置についてのお尋ねでございますが、本市では平成28年度の組織改正の折に、生活交通安全課を空き家対策事業の主管課として位置づけ、現在、空き家等に関する市民からの相談窓口として対応しているところでございます。

相談体制のあり方につきましては、市空家等対策推進協議会の構成員でもあり、また、日ごろ空き家対策に取り組んでおられます弁護士、建築士、空き家相談士の方々から、行政の窓口において相談内容を整理した上で、迅速に問題の解決が期待できる専門家へ相談案件を引き継ぐことが実効性のある空き家問題の解決には重要であるとのご意見をいただいております。

こうしたことから、現在、生活交通安全課の担当職員が、一旦市民からの相談をお受けし、その内容を整理した上で、必要に応じて県の空き家・すまい総合相談室あるいは今年度協定を締結いたしましたNPO法人岐阜空き家・共生ネットに所属する専門家を紹介するなどの橋渡しを行っているところでございます。

こうしたことから、本市における相談体制につきましては、生活交通安全課を総合窓口とした形として、現在実質的に機能しているものと認識しているところでございます。

次に、国が推進しております空き家バンクへの対応策についてでございますが、国におきましては、29年度以降に全国の空き家を検索するポータルサイトを設立する予定であると聞き及んでおります。現在のところ、その制度の詳細につきましては不明でございますが、詳細についての情報が得られ次第、本市における活用の可能性について検討してまいりたいと考えております。

また、県の財政支援への対応についてでございますが、県では29年度から市町村が単独で空き家の利活用や除却に係る補助制度を設けたり、また、特措法に基づく行政代執行により除却を行う場合には、市町村に対して補助を行うといったことをお伺いしておりますが、今後本市におきましても機会を捉え、県の補助制度の活用について検討してまいりたいと考えております。

いずれにいたしましても、これらの制度を活用し、空き家問題の解決を図っていくためには、空き家があくまでも個人の財産であるということから、個々の空き家の実情と所有者の意向の把握が前提となります。市といたしましては、29年度の早い時期にこれまでの外観調査や水道・電気などの使用実態調査により把握しております空き家779件の所有者を対象としたアンケートによる意向調査の実施を予定しており、今後は所有者の意向を把握し、分類した上で、それぞれの意向に沿った形での解決方法を検討するなど、次の段階に向けた事業の展開を図ってまいりたいと考えております。

以上でございます。

○議長(山田紘治君) 3番 野口佳宏君。

○3番(野口佳宏君) ご答弁ありがとうございました。

国・県と連携をしながら空き家問題に取り組んでいただきたいと、このように思っております。

最後に、本市における市街化調整区域の将来的な展望についてお聞きをいたします。

集落地域の活力維持向上を見出すこと、これは私のグランドデザインであります。市街化区域の宅地化を進め、可住地人口密度をふやすことも重要ではございますが、やはり私は生まれ育った郷里、自治会組織で言う区を後代の若者が担えるようなまちづくりを整備しなければならない、このように感じております。

また、国が進める事業を活用しながら、全庁挙げて継続的な議論や協議が必要である、このようにも感じております。そして、集落地域の活力維持向上の重要性については、松井市長にもご認識をいただいているものと存じます。

最後に、松井市長に市街化調整区域の将来的な展望をお示しいただきたいと思います。

○議長(山田紘治君) 市長 松井 聡君。

○市長(松井 聡君) 当市の将来にとりましても、極めて重要なるご質問を今いただきましたので、慎重に私もご答弁を申し上げたいと存じます。

恐縮ですが、まず市街化区域の現状から述べさせていただきます。1回目の答弁にもございましたが、市街化区域におきましては、土地区画整理事業等の市街地整備をこれまで進めてきた中、いまだに羽島市内には多くの未利用地がございます。このことは、去る平成25年度に実施をされました都市計画基礎調査の結果をもとにしたデータで明らかになっておるところでございます。

その計算によりますと、羽島市の市街化区域の1ヘクタール当たりの可住地人口密度は50人という結果になっており、既成市街地の基準である40人以上ではあるものの、市街化区域編入の望ましい値である60人には達しておりません。このことをぜひとも、議場の全議員の皆様方にご銘記をいただきたい。

さらに、県内で区域区分のございます都市計画区域は5つございます。その中の岐阜都市計画区域、大垣都市計画区域、各務原都市計画区域では1ヘクタール当たりの可住地人口密度は70人前後でございます。このように他の区域と比較しましても、当市の都市計画区域は最も人口密度が低位に位置づけられておるところでございます。

続きまして、市街化調整区域についてでございますが、住宅建設を容易にする一つの方策として、市街化区域への編入は当然考えられるところでございますが、当市の市街化区域は今申し上げましたように極めて密度が低うございます。市街化調整区域を市街化区域に編入をいたしますことは、非常にハードルが高い困難事業であると言わざるを得ません。

また、市街化調整区域での居住促進策は、市街化区域の人口密度の低下に場合によってはつながることもございます。低価格のところに居住地を設ければ、当然比較して高価格の市街化区域にいわゆる人口誘導ができないというデメリットが考えられるところでございます。さらに、市街化調整区域での新たなる基盤整備の多額な費用が必要となってくるところでございます。

市といたしましては、1回目の答弁でも申し上げましたように、基本的に市街化区域は宅地化を含む都市的土地利用を図る区域で、調整区域におきましては優良な農地を保全しつつ、市街化を抑制すべき原理原則に基づいた区域であると考えております。

しかしながら、議員ご質問のとおり、市街化調整区域での集落地域の活力の維持のために必要な基盤整備や土地利用の転換につきまして、周辺環境や営農環境等との調和に配慮し、農林漁業に関する土地利用との調整を図りながら検討をしていかなければならない時期にあることは、疑いもありません。

そのような観点でございますが、既に県との意見調整を始めております。しかしながら、県当局のお考えの中では、県内でも羽島市は農地転用の最も厳しい地域でありますよと、そのような、くぎを刺されたわけではございませんが、ご意見をいただいております。

4つのハードルの中の2つについては、ちょっと時間的な関係がございますので、別の機会にしっかりとご説明をしたいと存じます。

しかしながら、そのまま放置をしていくのではなく、仮にこの事柄が成就をしなくても、今挑戦をしなければ本当に市街化調整区域にお住まいの皆様方、あるいは優良な農地を今後継続して保全をしていくことにもそごを生ずることにもつながりませんので、頑張りまして、県当局あるいは上級官庁とも意見の交換を行いたいと思います。幸い、国会におかれましては、今まで開発関係の二本柱でございました国土交通省、そして農林水産省のハードルがございましたが、それ以外のところから新たな新規政策が今審議をされているさなかとお聞きをいたしております。既にその勉強会も庁内で発足をさせ、先取りの市政に頑張ってまいります。

これは言葉がたがえるといけませんが、市街化調整区域でインター東で行いました地区計画があれほど厳しかった、農政の壁があれほど厳しかったことを心に銘記しながら、しっかりとしたバックグラウンドの中で適切なる事務計画を立てればありがたいと思ってチャレンジをしてまいりますので、よろしくご理解を賜りたいと存じます。

以上でございます。


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