10月15日(木)産業建設委員会行政視察報告③ 茨城県土浦市
最終日は、茨城県土浦市の観光施策です。
本市は「カレーのまち土浦」を目指し、食のまちづくり事業を実施しています。食に関する地域資源は、生産量日本一のれんこん、醤油。
なぜ、カレーなのか
土浦は霞ケ浦海軍航空隊・海軍予科練習生(予科練)のおひざ元であり、山本五十六元帥が土浦の神龍寺に下宿をしていた際、暑気払いに激辛カレーを食べていたと言うエピソードがあるため。もう一つは、平成17年愛知万博のPRのため、ドイツのハイテク飛行船「ツェッペリンNT号」が飛来、歓迎式典で商工会議所女性会が77年前のツェッペリン伯号ゆかりのカレーを再現したことにはじまる。
今年で12回目となるカレーフェスティバルは年々参加店数が増加し、現在は全国から78店が出店している。本フェスティバルはカレーだけでなく「ご当地キャラ大集合」や「レッドブルエアーショー」など新規の企画と同時開催、コラボを行い来場者を毎年盛り上げています。そして重要なことは、来場者に必ずアンケート調査を行い、次の開催へ向け情報収集していることです。
「つちうらカリー物語」認定制度と「C-1グランプリ」
市内の飲食店事業者が集まり、カレー専門家を講師に招きカレー研究会を開催。認定制度では、一定の基準を満たしたカレーを認定する「つちうらカリー物語」認定制度を導入している。
認定基準は地元産れんこんを使用することや地元醸造の醤油を使用することなど地産地消の効果も図る。認定されると、認定書とのぼり旗が授与される。
課題は、駅周辺にカレーのお店が少なく、当初の目的である中心市街地の活性化に繋がらないことや土浦のカレーに特徴がなくアピール力が弱いことがあげられる。今後は食のブランド化を推進し、統一メニュー(メンチカツカレー)の検討・普及や地産地消のを進めるとともに、地域産業の活性化を目指すとのこと。
土浦まちかど蔵について
商家を利用した観光拠点施設が存在し、現在は30名が登録するボランティアの皆さんが観光案内を行っています。
この観光拠点施設は2つあり、まちかど蔵「大徳」では、インターネットの活用、観光ボランティアガイド、展示及び見学機能の充実、特産品PR・物販機能の充実を目的としている。もう1つの「野村」では、食機能の整備、体験機能の整備、生涯学習機能の整備を行っており、別々の個性を演出し、多様な機能性を持たせています。
運営の把握はすべて一般社団法人土浦市観光協会に管理を委託しています。
やはり、観光拠点、地場産品を販売できる施設は必要であり、シティセールスの観点からも重要であることを痛感しました。