羽島市議会議員 野口よしひろ 公式ホームページ

令和7年 9月定例会 会派代表質問 消防団詰所の整備はどうなる?

9月定例会では、市議会会派「清流政策研究会」代表質問を行いました。
今回、ご紹介する質問内容は「消防力整備計画」と消防団の皆さんが活動する拠点「詰所」の整備についてご説明します。

そもそも消防力整備計画とは?

消防力整備計画の目的は、端的に言えば 「市民の生命・身体・財産を火災や災害から守るために、消防力を計画的・効率的に整備・配置すること」 にあります。各自治体の計画文書を整理すると、以下のような共通目的が示されています。

•  市民の安全確保  
火災・救急・救助など日常的な災害対応に加え、大規模地震や風水害などの非常時にも迅速かつ的確に対応できる体制を整える。

•  消防署所・施設の計画的整備  
消防署や分署を防災拠点として強化し、災害時に機能を損なわないよう耐震化・老朽化対策を進める。

•  消防力の適正配置  
地域の人口分布、交通網、災害リスクに応じて署所や車両、人員を配置し、出動時間の短縮や均衡ある消防サービスを実現する。

•  救急需要の増加への対応  
高齢化や都市化に伴い増加する救急出動に対応するため、救急体制を強化する。

•  大規模災害への備え  
東日本大震災や熊本地震のような想定を超える災害に備え、広域連携や「自助・共助・公助」の仕組みを組み込む。

•  効率的・持続可能な運営  
財政制約の中で限られた資源を有効活用し、効率的かつ持続可能な消防行政を展開する。

羽島市消防力整備計画

現計画は、平成29年10月に策定され計画終了期間は令和9年度まで。
消防団の拠点整備について、過去の一般質問答弁は、「平成29年10月策定の羽島市消防力整備計画では、拠点施設を整備する必要性は認識しているところです。しかし、土地の確保や建設費等に多額の費用がかかることから、整備計画の終了期間である令和9年度までの整備は困難と考えており、現時点では消防庁舎を活用し、消防本部、消防署北分署及び南分署を活動拠点施設としております。」と答弁されています。

どうする? 消防団の拠点施設

ここで本題の担当課の質問!
令和10年度以降の消防団車庫・詰所整備についてお聞きいたします。この車庫、詰所の整備につきましては過去の一般質問において同僚議員が質問をしております。担当課の答弁は、「平成29年10月策定の羽島市消防力整備計画では、拠点施設を整備する必要性は認識しているところです。

しかし、土地の確保や建設費等に多額の費用がかかることから、整備計画の終了期間である令和9年度までの整備は困難と考えており、現時点では消防庁舎を活用し、消防本部、消防署北分署及び南分署を活動拠点施設としております。」といった答弁でございました。

ここで重要なのは「拠点施設を整備する必要性は認識されている」ところであります。確かに、土地の確保や建設費等に多額の費用がかかるなど課題はあるわけです。

それでは、次期、消防力整備計画における車庫など詰所等の拠点施設整備についてどのような考えをお持ちでしょうかお聞きいたします。

担当課 消防の答弁

消防団活動拠点施設整備につきましては、今後の人口減少を踏まえ、団車庫の統廃合など検討を進めてまいります。拠点施設が整備されるまでは引き続き消防庁舎を活用し、消防本部、消防署北分署、及び南分署を活動拠点施設とします。以上でございます。

答弁を受けて思うこと

「答弁、短か!」これが限界なのか…?と思いますが。
下記の通り、言うべき主張はさせていただきました。

答弁に対する返答
消防団の詰所整備に関しましては、我が会派のライフワークです。もちろん消防審議会の協議を注視し、そのご意見は尊重せねばなりませんが、次期計画には、具体的な整備方針・スケジュールなど消防団の団員さんに対して明確に示していただきたいと思います。

また、答弁では、人口減少を踏まえ、団車庫の統廃合というお話がありました。私も思いは同じであります。各地域に11分団ありますが、その11分団全てに詰所を整備してください。とは申し上げません。これは、予算上・土地の確保等が厳しい面があるからです。なので各方面、拠点となる地域を選定し且つ、自治会や消防団員の皆様と合意形成を図った上で、詰所整備をお願いしたいと考えております。

そして、今一つ考えておりますのは、将来の羽島市消防団詰所は「複合的な災害拠点・防災拠点」として整備しなければならないという点であります。

フェーズフリー機能を持たせ、火災時は消防団員さんが、自然災害など、大規模災害時は、複数の災害が発生・連鎖した場合でも、消防団大規模災害団員、地域にお見えになる防災研究会の皆さん、あるいは水防団の皆さん等々、災害に対応していただく皆さんに対して活用していただけるような拠点が今後、重要であり、必要になってくるのではないでしょうか。

現に、担当課の皆さんには釈迦に説法かもしれませんが、「コミュニティ消防センター」あるいは、「コミュニティ防災センター」という施設が県内外問わず、市町村で設置されており、地域防災の中核となる重要な施設として利用されています。そうするとコミセンの隣に車庫を整備すればいいじゃないかという話もあるかもしれませんが、コミセンは避難所でありますから、活動拠点としてはやはり、新設が好ましかと存じます。是非とも、こうした考えがあるということ、1つの選択肢として加えていただきたいと思います。

○ 今後の取り組み

消防力整備計画の策定に向けて市議会が全てを決定するわけではなりません。
消防に関すること(消防力整備計画含む)は「消防審議会」において市長が諮問し審議会が答申する流れになります。
しかし、現状を聞き、また議員活動において自治会や消防団の皆様からご要望をいただいている活動拠点の整備について強い要望があることは行政に対して認識いただかなければなりません。
私たち「市議会会派 清流政策研究会」は、引き続き消防力強化の実現に向けて議論を進めてまいります。


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