羽島市の生物多様性とは?
2026.07.01.(Wed.).更新
今回ご紹介するのは、6月定例会一般質問で取り上げた「羽島市の生物多様性」です。ご覧ください!
目次
○ 質問内容① 羽島市の生物多様性施策について
・羽島市の外来生物対策(有害鳥獣捕獲事業)
前定例会 予算決算特別委員会にて質問いたしました「有害鳥獣捕獲事業」については、「農作物の被害等の申出により有害鳥獣を捕獲、野生鳥獣の死体処理を行うものであって、 希少生物保護や希少生物の生息環境の保全など、生態系に影響を与える外来生物対策を目的として、有害鳥獣の捕獲・死体処理は行っていないという認識でよいのか」との問いに対して、「有害鳥獣捕獲事業の目的につきましては、鳥獣による農作物被害の低減を目的に実施しており、過去、希少生物保護や希少生物生息環境の保全を目的に事業を実施した実績はない。」との答弁でした。
・羽島市の現状
しかし、本市においては、国の天然記念物に指定され、絶滅危惧ⅠA類であるイタセンパラが生息しており、岐阜県HPによれば、ブラックバスやブルーギルといった外来種の駆除、ワンドの自然環境の保全など早急な対策が望まれ、個体群を適当な施設で飼育繁殖させて維持することも必要であるとされています。
また、イタセンパラの繁殖は、イシガイ等の二枚貝に産卵しますが、このイシガイについても外来生物ヌートリアなどの捕食、食害によって絶滅の危機に瀕しており、保護が必要です。
さらに、今後は、外来植物を含む侵略的外来種・特定外来生物の対応も国のみならず、基礎自治体レベルでのきめ細かな対応が必要になってくるのではないでしょうか。
・県内の現状
一例を申し上げれば、今年3月6日、岐阜県より「令和7年度 病害虫発生予察特殊報 第2号」が発出されました。その内容は、岐阜県西濃地域で病害虫「クビアカツヤカミキリ」によるサクラへの被害が確認されたとのことでした。このクビアカツヤカミキリは、東アジア原産の特定外来種であり、サクラやウメなどのバラ科植物の内部を幼虫が食い荒らし、食害が進むと枯死(こし)に至ります。枯死(こし)に至ります。また、一度侵入すると繁殖力が強く、防除が難しいため、特定外来生物として深刻な問題となっています。
・市への提案
このような観点から、農作物被害の低減を目的とした「有害鳥獣捕獲事業」だけでなく生物多様性国家戦略2023-2030に沿った生物多様性施策の展開が重要になってくるのではないでしょうか。
そこでお聞きします。本市が取り組むべき「生物多様性」施策をどう考えておりますでしょうか。また、生物多様性施策を具体化させるため「生物多様性国家戦略2023-2030」における生物多様性地域戦略を策定すべきではないでしょうか。お考えをお示しください。
▶︎環境省HP:生物多様性国家戦略2023-2030 PDF
・答弁(生活環境部長)
生物多様性施策については、昨年度、改訂した羽島市環境基本計画に「生物多様性の保全」を位置付
け、貴重な生き物、身近な生き物の保護に取り組んでいる。
地方自治体における生物多様性地域戦略の策定については、環境省から努力義務とされており、併せ
て他の計画と統合して策定する方法も示されている。今後は、他自治体の対応状況を参考にしながら、調査研究を進めていく。

○ 他部局とどのように連携して生物多様性施策、特に外来生物対策を実施していくのか
続きまして、他部局とどのように連携して生物多様性施策、特に外来生物対策を実施していくのかお聞きします。
・海津市の対応策
1項目目の質問、一例としてお話ししました「クビアカツヤカミキリ」ですが、被害のあった海津市では、クビアカツヤカミキリの特徴や生態はもとより、見かけた場合の駆除や防除方法について情報発信するとともに、通報フォームである「海津市環境情報100番」に発生場所等の情報を入力し送信するよう情報提供も呼びかけております。
こうした対応に迫られる理由というのは、生態系や農作物への被害のみならず、特にサクラ・ウメの木など食害にあってしまうとまちの景観・観光分野の施策にも影響が出てくるわけです。これは、対岸の火事とは考えず海津市の取り組みを参考にした備えが必要なのではないでしょうか。
▶︎海津市HP:クビアカツヤカミキリ(特定外来生物)の市内初確認について
・羽島市の対応策は?
本市では、全国的にも例のあるセアカゴケグモやカミツキガメが発見されております。また、毎年のようにジャンボタニシによる被害対策も行われております。
このように外来種は、生態系への影響や人体への直接危害、産業への悪影響を及ぼします。
本市においては、直接的な生物多様性施策を展開する事業がありません。生物多様性施策全体、所謂、ネイチャーポジティブ、生物多様性自治体ネットワークへの参画、外来生物の情報収集・発信などを統括する部局と、「有害鳥獣捕獲事業」や「イタセンパラ保護」のように実際に対応・実施する部局など組織構造の棲み分けと施策連携が必要であると考えますが、他部局とどのように連携して外来生物対策を実施していくのか、お聞きいたします。
○ 答弁(生活環境部長)
生物多様性施策や外来生物対策については、今後、地域戦略の策定に密接に関係することから、他自治体の対応状況を参考にしながら、調査研究を進めていく。
○ 返答
生物多様性施策は、ネイチャーポジティブですとか自然環境保全地域の設定や、侵略的な外来生物の防除と管理、希少野生動植物の保護、開発行為に対する環境配慮の手続きなどを条例で定めることが挙げられます。調査研究と特に、施策実施に向けた体制整備・人員配置も併せてお考えいただきたいとお思います。
また、環境省「生物多様性保全推進支援事業」による自治体を対象とした交付金の関係を紹介いたします。
・生物多様性増進活動基盤整備
・重要生物多様性保護地域等保全再生
・国内希少野生動植物種生息域内保全
この3つが挙げられると思いますので、是非、交付金を活用しながら、生物多様性関連事業の設置をお願いします。
▶︎⽣物多様性保全推進⽀援事業(交付⾦)事業メニュー解説PDF
○ 質問を終えて
先日ご報告した「イタセンパラを市の魚に」の一般質問において「イタセンパラ」を調査研究するうちに「羽島市の生物多様性とは?」と関わりがあるのではないかということと、質問にある通り羽島市では「有害鳥獣捕獲事業」はあるものの、この事業は農作物を守るためのものでり、生物多様性を軸とした事業ではないことを問題意識と捉え、本市の生物多様性とは何なのかを質問しました。
回答をいただきましたが、「これからどうしていくのか…」と言ったところ。羽島市には、守べき生態系が存在します。ぜひ、予算措置を行なっていただき、まずは、事業構築のための調査研究をお願いします。
まずは、海津市の「クビアカツヤカミキリ」対策のように特定外来生物の注意喚起など情報発信を生活環境課が先頭になって行なっていただき、一例として、外来生物による被害が農作物に出れば農政課が観光資源に害が出れば商工観光課が行えるような体制づくりも必要になってくるのではないでしょうか?
最後になりますが「羽島市環境基本計画」に生物多様性の文言がありますが事業・詳細が記載がないと私は捉えています。なので、前述した通り今後、簿調査研究が重要だと考えます。

